おしゃれは家族の思いやり

おしゃれなセイジおじいさん

デイケアに来るときは　カッターシャツにブレザー

縦筋の入ったズボンには　革ベルト

そして　ズボンの後ろのポケットには革のお財布

「わしはね、5万をいつも入れとたんと　心配でたまらん」と

でも、おじいさん　リハビリする時

いつも　後ろポケットから財布を放り出して　置き忘れるんです。

革のベルトはちゃんと締めれず

トイレから出てきたら　だらりと垂れてます。

だから　むすめさんに相談してみました。

革の財布も革のベルトも全部おうちに置いてくるいい方法がないか。

そこで　考えたのが

・時計と財布は金庫に毎回しまう事

・テニス用の格好のいいスラックスを用意する事

狙いは成功。

プライドの高いおじいさんには

お年寄り扱いは禁物です。

おしゃれな方はおしゃれに年を取りたいのです。

「おじいちゃん　格好いい」と

高校生のお孫さんに言われたら

セイジおじいさん　もうデレデレです。

これも　娘さんの計算済み

さりげない家族の思いやりと優しさ

昔から父親のおしゃれを知っている娘だからできた

セイジおじいさんの変身

温かな家族が起こした　小さな奇跡に

心から敬意を払った出来事でした。