お茶頂戴、先人への思いを込めて

夏になると 私は田舎のおばあちゃんを思い出します


おばあちゃんは 当時80歳でした。

特にどこが悪いのではないのですが、

純粋な認知症というのでしょうか、

時々 オシッコを失敗して 伯母さんを悩ましてました。


そんなおばあちゃん

ある日 お風呂場で転んで 

腰を打って おまけに肺炎になって。


とうとう 寝たきりになってしまいました。


当時は介護保険なんて いいものはなく

共働きの伯父さん夫婦は おばあちゃんのお世話を

付き添い婦さんに日中は お願いしていました。


ある日 私が おばあちゃんのお見舞いに行くと

おばあちゃん 開口一番「お茶頂戴」と、手を出してきたのです。

 

私は まだ高校生でしたが

その異変を察知するかのように

すぐに 横のみで おばあちゃんの口にお茶を含ますと

ゴクゴクと流れるように お茶を頬ばり

「おいしい おいしい」と おばあちゃん 喜ぶのです。

 

この異常ともいえる 飲みっぷり

見ると腕には 小さな爪痕がいくつもありました。


「おばあちゃん これどうしたの」と私が聞くと

「おしっこするとチミラレル」と


今のように 介護保険制度で高齢者が守られる事はなく

教育を受けたヘルパーさんが

お世話するをわけではなかった時代

こんな 悲しい思いをしていた人達が たくさん いたのかもしれません。


だから 私は 夏がくると必ず していることがあります

利用者さんに 水分を遠慮なく取って頂くのです。

 

脱水とか発熱とかではなく

お水が欲しくても 十分に飲む事が出来なかった


遠慮しながら生きていた

先人の高齢者への哀悼の思いを込めて

 

お水をお勧めします。



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