どうしてもお姑さんを好きになれない
いつの時代でも嫁姑の問題は絶えません。
若い頃、姑に嫌味を言われたり、泣かされたりしたお嫁さん
やがて姑も年老いて、認知症になり
お嫁さんの手を借りなければならなくなった時、
あなたなら どうしますか?
今日は、私がとても感動したお嫁さんのお話をしましょう。
お嫁さんの名前はナツコさん
厳しいお姑さんの元、嫌味を言われ何度も実家に帰ろうと思いました。
それでも 子供ために、嫁姑の辛さに耐えてきました。
そんなお姑さんの認知症が進み
介護の手が必要になった時、ナツコさんは一つの覚悟を決めました。
「今まで頑張ってきたのだから、もう少し頑張ろう」と。
そして さらにもう一つの決断をしました。
便失禁を部屋の中でするようになったら
施設に入ってもらおうと。
それからのナツコさんの介護は
プロである私の目からも
ただただ 脱帽するばかりです。
デイサービスの送り出しは 玄関の外まで
言葉かけは 以前のようなとげとげしさは消え
幼子に話すように
ただ、便の始末だけはしませんでした。
便のついたシャツや下着はすぐに捨て買い換えていきました。
しかし、とうとうナツコさんの決断する、
その日がやってきたのです。
「便失禁したら施設に入れよう」と決断する日が。
お姑さんが トイレの中で大きな声で ナツコさんを呼んでます。
お姑さんの足元には 大きな便の塊
太ももから足首まで 便がびっしょり
お姑さんは身動きできない状態でした。
半泣きでナツコさんを呼ぶ おばあさん
ナツコさんも 訳もなく涙が出ました。
とうとう来てしまったこの日
いつか来ると思っていた出来事
想像を超えた現実に 嫁姑はともに涙し 現実を受け入れていきました。
ナツコさん 泣きながら床の便をふき取っていると
お姑さんが 何度も何度も
「ごめんね。ごめんね。」と言い続け
ナツコさん 返す言葉もなく黙々と床を拭いていると
お姑さんは 今までにない優しい声で
「嫌なことさせて ごめんね。」と言ったのです。
それからのナツコさんは どうなったでしょう。
「私は 最後までお姑さんを好きにはなれなかった。
でも、施設に入れること、自分の手から放すこともできなかったんです。
理由はわからない。
ただ、この人を見れるのは私しかいないって
あの時思っちゃったの。」
嫁と姑の確執は、介護が始まった時大きなハードルとなります。
これを乗り越えるか、蹴飛ばすかは
自分が子を持つ親であること、
自分も一人の母であることを考えると
おのずとその答えはでてくるような気がします。
きっと このナツコさんのように。
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