デイケアを卒業した利用者さんからの1本の電話
あけましておめでとうございます。
お正月の午後 私のもとに1本の電話がありました。
「先生ですか?」
聞き慣れない声
でもかすかに耳のどこかに止まっている声
もしかしてと思い「○○さんですか」と聞き返すと
「はい、そうです。」
声の主は、1年以上前に 私のいたデイケアを『卒業』された方でした。
デイケアは時には
身体機能や生活能力が向上すると、
ご利用を中止したり、デイサービスに移行される事があります。
このレイコおばあさんも その一人でした。
初めて私の元に来所された時は、車椅子
でも、リハビリ頑張って、杖で歩けるまでになったのです。
人は目的が達成できると、さらに上を望みます。
レイコおばあさんも例外ではありません。
タクシーでお買い物したり
お友達と温泉旅行にも行くようになり
やがて ご自分の時間を持つ事で、
デイケアを『卒業』することになったのです。
レイコおばあさん 最後の日 便せん2枚に記された 感謝の手紙
泣きながら 私に手渡し お別れしました。
あれから1年
元気に過ごしておいでるとずっと 思っていました。
この1本の電話があるまでは
「どうされたのですか」
「先生、私体がおかしいんです。
検査をしたのですが、特に問題ないって言われましたが、
ひどくて 年末からずっと寝ているんです。
先生のこと思い出して。あの頃は 楽しかったな~ と思って。
時々、デイケアの方から お噂は聞きます。
ちょっと 先生のお声を聞きたかったんです。」と
自分がリハビリをしていて 手元を離れた方
その後を追って 連絡を取ることは まずありません。
だから ずっと元気でいてくれてる事に
なんら疑いを持つことなく 過ごしていた自分にとって
レイコさんからの1本の電話は
大きな衝撃となりました。
忘れられない利用者さん
忘れてしまった利用者さん
数えきれない位多くの利用者さんとの出会いに支えられながら
明日出会う利用者さんに向き合う勇気を与えられているのだと
あらためて教えられました。
レイコさん 心や体の辛さは
一人で背負わないでくださいね。
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タグ:デイケア
>櫻花咲子さん
こちらこそ、宜しくお願いします。みなさんおコメントや応援メールで、いつも元気を頂いてます。
>ダイスケ生活相談員さん
ありがとうございます。レイコおばあちゃん、また来所してほしいと思います。みんなが元気でいてくれることが、何よりもの幸せです。
>おばちゃんさん
あけましておめでとうございます。介護は毎日が新鮮で、ハラハラものですよね。でも、それだけ「生きている」って共に感じますよね。一緒にがんばりましょうね。私も、子供たちの心配はたえません。親って、いつになったら子供の心配がなくなるのでしょうね。
>アーサーさん
お母様とのご旅行は深い思い出になったと思います。紆余屈折しながらの介護ですが、遠巻きながら応援しています。ちょっと変ですが、子供冥利を満喫して下さい。