デイケア利用者の世界一の感謝の言葉

デイケア利用者からいただいた、世界一の感謝の言葉

今日は、耳が聞こえない、
言葉もしゃべれない方の
コミュニケーションのお話をしましょう。

入院前までは 自分の事は自分でできていた
トメおばあさん。

今までが 元気で頑張り屋さんでした。

でも このトメさん
実は 耳と言葉が ちょっと 不自由です。

それでも 頑張ってこれたのは
元々 頭のいい方で、気遣いのある方だったからでしょう。
そして 何より 息子さんがいたからでしょう。

90歳を過ぎた今、息子さん夫婦の介助なしでは
生活できません。

だけど 介護って ボランティア精神や愛情だけでは
出来ない事ってあるんですよ。

特に お嫁さんやお孫さんは。

「ホントに感謝してくれてるんだろうか」
なんて 介護している人は 不安になるんです。

こんな時
「ありがとう」の一言で
介護していて 救われることがあるのです。

でも トメさんは 喋れません。
認知症も伴って うまく 感謝を表せません。
そこで思いついた トメさん式 感謝の表し方。

この方は耳からの情報は困難ですが
読話ができます。

相手の口を見て 簡単な単語を聞き取れることがあるのです。
だから 「ありがと!」の口マネを 何回も 練習をしました。
口マネが出来たら 次は発声練習です。

始めは 息だけが 漏れていました。
練習していくにつれ「あ」がでました。
「り」 「が」 「と」
声になっていると 手を叩いて
一緒に 喜びます。

トメさん 私が何してるか 分かるのでしょうか。

私が手を叩くと 一緒になって
手を叩いて 喜びます。
二人で何かをしてるという そんな 楽しささえ伝わります。

「う」はちょっと難しそうなので、
「ありがと」で完成です。

まずは 私がトメさんの前に来ると
挨拶代わりに 大きな口で
「あ」「り」「が」「と」を毎回繰り返します。

トメさん 私のマネして
「あ」「り」「が」「と」 と挨拶します。
次は デイケアスタッフにも 同じことをしてもらいます。

トメさんの 挨拶は「あ」「り」「が」「と」 です。
トメさんの「ありがと」は
何十倍も何百倍もの重みがあります。

母が喋れないことを 小さいころから知っている息子さんにとって
この「ありがと」は きっと 宝物でしょう。

そして この「あ」「り」「が」「と」が
家族の介護疲れを癒してくれる
何よりもの 産物であることを 私は願っています。

トメさん 息子さんの為にも
この言葉を 忘れないでくださいね。

あなたの「ありがと」は
世界で一番の 「ありがとう」なんですよ。



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