不思議な認知症

新年の 挨拶に 何を着ていこうかと悩んでいると

1枚の 古いスーツが出てきました。


亡くなった義母のお下がりです。

義母は装飾品が好きで

そんな高いものから手ごろな物まで いろいろ持っていました。

でも 認知症になってから

誰彼かまわず 差し上げていたようで

最後は ほとんど手元には残っていませんでした。

貰った方も もしかしたら 少々迷惑だったかもしれませんね。


オシャレも大好きで ブランドの服も色々持っていました。

でも それも ほとんどありません。

きっと 大判振る舞いしていたのでしょう。

 

あまり とがめることもせず

「まあ いいか~」と思ってました。


それでも 義母のお気に入りの洋服だけは 数枚ありました。

ただ 私よりも サイズが2回り大きいから

とてもとても 用をなしえません。


そんな中 出てきた1枚の高級スーツ

絹の光沢が上品な真新しいスーツ

義母は サイズが私よりも2回り大きいはずですが

見ると 手直ししてあります。

スカートは私のウエストにぴったり

上着もピッタリ

まるで この日に来て下さいと言わんばかりに

縫いあらためられ ハンガーにかかってます。

 

オシャレに疎い私を 義母は 案じていたのでしょうか。

一番 高価なスーツだけは 

私の為に あつらえ直してくれたのかもしれません。

そんな事を思いながら 懐かしいスーツに 袖を通し

亡き義母との 介護生活に思いを馳せています。


認知症とは ホントに不思議な病気です。

何も分からない自分と

何もかもわかっている自分が 共存している

過去と現在が混在した今を生きる

きっと たくさんの苦しみと葛藤があっただろうに

それでも 母としての思いを忘れない凄さ


自分も 見習いたいと思いました。

 



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6 Responses to “不思議な認知症”

  1. より:

    新年と言っても お正月気分を味わっていられない お仕事に頭が下がります。
    私もサービス業の為昨日はシフトで仕事でした。
    母が亡くなり 介護は 終わりましたが 私のように 行政も施設も頼れない介護者の方がいたら そんな方にかけれる言葉ぐらいは 私の中にもあるかもしれないと思うのです。自分と同じ境遇の方の力になれるかもしれないなぁと。
    だから 介護は 終わりましたが ママさんのブログは 今年も遊びに来たいと思います。今後とも 宜しくお願いいたします。

  2. ミイ☆ より:

    介護ままさん 今年もよろしくお願いします。
    お義母様の 沢山の洋服の中から出てきたその一着…
    きっとお義母様が 介護ままさんに着てほしくて きちんと サイズ直しされてたんでしょうね…
    ままさんのおっしゃるように ほんとうに認知症って 不思議な感じがします。
    気持ちの落ち着かれていた時に されたんでしょうね。
    年明け早々お仕事大変ですが 介護ままさんを待っておられる方が一杯だと思うので 頑張って下さいね。

  3. なんだか 私も 歳のせいか わずらわしいことは いやになってきました 普通の生活 には まだまだ なりませんが 今年もみんなが病気をせずにくらせれるように と 贅沢な思いで暮らしてます 病人やお年寄りや災害にあった人たちのような生活では ないので 幸せかもね 生きがい と 考えている私はなんだろうか?贅沢な悩みです

  4. 介護ママ より:

    >雪さん
    ありがとうございます。介護の辛さは経験したものでないと分からないのです。そのためにも雪さんの言葉は同じ立場の方の励みになります。きっとあなたの支えや言葉で元気をもらう人がいますよ。

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