介護現場の絶対条件

アサコさんのお友達は3匹のわんちゃんです。

膝を悪くして、外出もままならなくなってからは

お友達と会うこともすっかり無くなりました。

そうこうしているうちに、お友達も1人減り、2人減りして

話し相手は夜遅くに仕事から帰ってくる息子夫婦だけ

毎日がとても寂しく孤独でしょうと

私が心配していると

いえいえ、アサコさん毎日忙しいんだそうです。

「え？アサコさん足痛いのに忙しいって、なんで？」

と失礼な質問を私がすると。

「3匹の犬が、いつも私にまつわりついてね。

順番にかまってやらないと怒り出してね。だから、忙しいの」

なるほど。

アサコさんは　ちっとも寂しくも、孤独でもないのです。

3匹のわんちゃんが　家族いえ友達同然に話し相手をしてくれるから。

幸せです。毎日が楽しいです。と

アサコさんを見ていて　思いました。

人はいつまでも　誰かとかかわっていたいのです。

1人では生きてはいけないでしょう。

私達は、寂しさを感じている利用者さんの

心の泉にならなければいけないのです。

介護現場　にかかわるものすべてがそれをわすれなければ

虐待は絶対おきません。