入院中の心ない会話も聞こえています

今日は　元気になったフミオさんの担当者会議

先日の家族会でも

奥さんは　感謝　感謝の連発でした。

心なしか　ご自宅に出向く私の足取りも軽やかに

ほんの少し　得意げに　胸をふくらましての訪問

ピンポーン　

チャイムを鳴らすと「ハ～イ」と

満面の笑みを浮かべ　スキップしながらで出迎えてくれた奥さん

そのうしろには　小さく手を振るﾌﾐｵさんが立ってました。

日々の様子を嬉しそうに話す奥さん

その楽しそうな会話を　

さらりと水をさすようにフミオさんが会話に入ります。

｢入院しとる時　こいつの友達が来て

わしが退院したら　地獄におちることになるって言いに来た」と

「え～　フミオさん　入院中の事覚えてるんですか」

と私が聞くと

「あ～全部覚えとる」と

意識がもうろうとした中で　

食べることも　話す事も出来ないはずのフミオさん

死の淵をさ迷っていたはずなのに

聞こえないと思って喋っていた

周りの人達の　心ない会話

全部　聞こえていたのです。

そして　覚えていたのです。

この時思いました。

意識がなく　もうダメかもしれないって思っても

絶対に　傷付けるような事は行ってはいけないのだと

ホントはちゃんと聞いているのだと

フミオさんを見ていて　思いました。