家族介護、寝たきりの作曲家

今日は娘から聞いた
ホッとするお話をしましょう。

娘と夕飯のしたくをしている時
テレビから　聞き慣れた地元のコマ-シャルソングが
ながれて来ました。

この時突然娘が
｢私　この作曲した人知ってる～」と声を張り上げたのです。

「へ～、地元の人？音楽家？
学校の音楽の先生？」と私が聞き返すと

「ううん、寝たきりで体を自由に動かせない人。
なんか　パソコンで作曲してる」と返ってきました。

実は　彼女　在宅訪問看護の実習で
この作曲家のお宅に訪問に行ったのです。

不自由な体で
パソコンを巧みに操り　作曲する。

画像も取り込み　映像として作品を作っていく
その様子を　目を細くして　嬉しそうに話している様子

そして　完成された数々の作品を
ちょっと　誇らしげに　満足げに
学生たちに　披露する姿に
体の不自由さにはビクともしない　強さを感じたようです。

そして　何よりも
体が不自由で　寝たきりに近いご主人を
明るく　「介護」いえ「支える」奥さんと子供たち

娘は　この強くて温かい絆を
自分の目に　しっかりと　焼き付けて
今　私に話してくれてます。

ご家族の苦労や
起きてしまった現実を受け止めるまでの葛藤は
計り知れないものだったと思います。

しかし　その不安や恐怖を全て払いのけ
傍に来た者に　希望すら与える

「ベットの上の作曲家」

娘の話を聞き
家族の強さと大きさを　再認識した私の頭の中を
静かにコマーシャルソングが流れ続けていました。