「さっちゃん」をありがとう

姑の介護の終わり、死ぬ間際の最後の言葉

今日はお姑さんの最後の思い出のお話をしましょう。


私のお姑さんは ゆっくりと時間をかけて 

認知症になっていきました。


お世話をしていても 中々 分かってもらえず

きつい言葉を浴びせさせられたり

悲しくて やりきれなくて 投げ出そうと思ったことも

度々ありました。


でも そんな気持ちも いつのまにか時間という魔法が

私やお姑さんを包み込んでくれていました。

段々言葉を忘れ 人の記憶も忘れ

動くこともできなくなったお姑さん


いつとはなく私は「おばあちゃん」と呼ぶようになり

おばあちゃん 子供の様な純真な瞳で 

見つめてくれるようになったのです。


主人の事も 子供の事も分からなくなって

傍にいる私が誰かもわからなくなったのに

最後まで口にしたのは私の名前の「さっちゃん」です。


看護師さんが 私を見て

「お嫁さんですか」と聞くと 

おばあちゃん 「さっちゃん」と私を指すのです。

 

また

「お嫁さんですね」と言われると 首を振り

同じように「さっちゃん」と。


最後は眠るように意識の海に 消えていったおばあちゃん

その 入り口で 私に話した最後の言葉は

「さよなら」でも「ありがとう」でもなく

「さっちゃん」でした。


嫁と姑 辛い時もたくさんありました。


でも この最後の一言は どんな綺麗な感謝の言葉よりも

重く強く 私の心に響きわたりました。



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19 Responses to “「さっちゃん」をありがとう”

  1. 介護ママ より:

    >windさん
    ありがとうございます。最後に発する一言の重みを身にしみて感じた出来事でした。

  2. 介護ママ より:

    >メイ☆さん
    ありがとうございます。介護してみて、初めて分かる相手の思いっておりますよね。この時から魔法が始まっているのですよ。

  3. 84645近所に老々介護状態の義両親がいます
    母は1年前の検査で年相応の物忘れと言われ要支援にもなりませんでした。物忘れが始まって3年くらい経過しました。
    さっちゃんのエピソードを読んで目に涙がたまりました。でも今は泣かないで母のためにとっておこうかと・・・色々あって母がお星様になっても泣くもんか(苦笑)と思っていたからです。わかってはいても気持ちの切り替えができなかった私に
    お仕置きをいただいた気分です。ありがとうございました

  4. 最初に変な数字が入ってしまいました(;^_^A

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