最後の介護予防体操と認知トレーニング

最後の介護予防体操と認知トレーニング

私の勤務している病院が、施設を立ち上げ

私は その応援にいくことになりました。


そして 明日9月2日

午前は従来のリハビリを行い、午後は施設リハビリと

2足のわらじを履く生活になります。


必然的に 現在リハビリをしていた利用者さん達の

半数近くは、担当から離れることになります。


中でも 午後に行っていた 

介護予防体操と認知トレーニングは 

完全に 私の手から離れます。


今日の午後 最後のリハビリです。

私は 始まる前に 一人づつ 皆さんのリハビリが

出来なくなることを告げていこうと思いました。


全員一緒に言えば、1回で済むのですが

一人づつ 自分の口から 今までのお礼と

居なくなることのお詫びを言いたかったのです。


「孫の死・・・」のブログで紹介したチャコおばあちゃん


「なんで、みんな私からいなくなるんや。

先生だけは、最後まで私の傍にいてくれると思っとったのに」

子供のように私の胸に顔をうずめ 

老いた目から涙が溢れています。

 

しばらくして 

「あっちでも 先生のこと待っとる人がいるんやろ」

真っ赤な鼻をすすりながら、笑い返してくれました。


「僕は一人ぼっち・・・」のセイジおじいさん

「先生いないと、僕はまた一人なんだ。」と、ポツリ。

悲しいこと言わないで・・セイジおじいさん


頚椎症で両手両足が不自由な ヨウコおばあちゃん

こぼれる涙を自分で拭けず、ズボンを汚しちゃった。

ゴメンナサイ。


8人の皆さんに伝え終え 最後の体操です。

チャコおばあちゃん 鼻をすすりながら 頑張ってます。

セイジおじいさん ボーとして手足が動きません。


ほら!ヨウコおばあちゃんミツエおばあちゃん

笑って笑って いつものように笑って。


今日初めて参加してくれた シマコおばあちゃん

とても楽しそうなのに、今日でお別れです。


和菓子屋さんと床屋さんのおじいさん達

何度も補聴器入れ直しています。

「補聴器が悪いんじゃないんですよ。

私がなんだか いつもの 大きな声が出せないんです。」

喉まで出た言葉が消えるくらい みんなの思い出が

私の頭を駆け巡り 夏の暑さとみんなの優しさで

体が溶けてしまいそうです。


今まで ひとりひとりと まっ直ぐ向き合い

みんな とっても元気になったと思っていたのに

ホントは とても弱くて 淋しがり屋さんだったんですね。


でもね、これからは 私が傍にいなくても 

前を見て進んでくださいね。

私もまっすぐ 前を見て進んでいきますから。



介護でお悩みの方へ

介護ママの伝えたい介護のツボは、
介護でお悩みの方のお力になりたいと考えています。

どうしたらいいか分からないなどお悩みのことがあれば、
こちらの連絡先にお気軽にご相談ください。

可能な限りお力添えさせていただきます。


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30 Responses to “最後の介護予防体操と認知トレーニング”

  1. ママ…
    ママの時間に余裕のある時だけでいいから、離れても会いに行ってあげてよね…
    ママのことを家族だと思って、ずっと待ち続てしまうと思うから。
    久しぶりにブログで涙を流せました、ありがとうございます。

  2. 介護ママ より:

    >ざくらのぼすさん
    はい!ありがとうございます。今回の件で思ったのですが、利用者さんは、みんな私の子供の様な感覚になってました。これって、生意気ですね。

  3. にこりん より:

    機械的に流れ作業の様な介護をされてる人と遭遇した事があります
    入浴中、顔面蒼白目が昇天・・・祖母の急変
    その時、ある入浴サービスのある男性・・・
    『まだ、髪を洗ってません』と言いました
    まるで、お茶碗の様に・・・・
    そんな人もいる・・・
    ママさんは、人を人として接してくださる
    それも、一纏めとしてではなく、一人ひとりときちんと正面から向き合って下さる
    利用者さんにとって、かけがえのない存在だと思います
    最後の挨拶、辛いけどその半面嬉しくもあったと思います
    一人ひとりを大切にしてくださるママさんの存在大きいです
    2足のわらじ 大変でしょうが頑張ってください

  4. 介護ママ より:

    >にこりんさん
    機械的介護って嫌ですね。でも、こうゆう現実は、まだあるようです。悲しいですね。2足のわらじは大変ですが、楽しいです。

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