脳梗塞の後遺症から娘に叩かれて
今日は 脳梗塞の後遺症で 言葉を上手に話せないおばあさん親子の
悲しいお話をしましょう。
ミヨさんは 失語症で、頭の中では話したい事が分かってるのみ
それを 言葉にうまく 出せません。
「あ~ う~」と呂律の廻りにくい口からでる 理解困難な言語
言いたい事が 適切な単語になって出ないため
「ふ~」と溜息ついたり ほっぺを叩いたり
焦りと 悲しみをいつも漂わせています。
それでも 話をしてるうちに 上手くなるだろうと
デイでは 周りの人とお話しをしようと頑張ってます。
初めは 他の利用者さんも気長に相手をしていたのですが
回数が重なると みんな疲れてくるようで
自然と ミヨさんがくると 離れていくようになりました。
ミヨさんも いつの頃からか 周囲のそんな気持ちを察するように
ひとりで 塗り絵をしながら 時を過ごすようになりました。
それでも リハビリは大好きです。
恐る恐る始めた階段練習も
今は 一人で 上り降りが出来ます。
廊下も シルバーカーで歩けます。
お食事は 左手でスプーンを持てます。
何もかもが順調に回復している中で
言葉だけは 足フミ状態です。
でも 私は ゆっくり回復していけばそれでいいと
のん気な事を 思ってました。
根拠はないのですが こんなに頑張ってるミヨさんを
神様は きっと助けてくれると 信じていたのです。
でも 違いました。
神様は 別の方法をミヨさんに与えたのです。
うまく喋れないミヨさんに イライラした娘さんは
とうとう ミヨさんに手を挙げるようになったのです。
初めは 肩や手を叩いてました。それもたまにです。
でも エスカレートしてきて
子供のように泣き出すミヨさんを 救ったのは
たまたま 居合わせたお孫さん
お孫さんは すぐにケアマネさんに連絡し ミヨさんを連れ出し
空いてる グループホームに入所させたのです。
1週間の間に起きた小さな事件
私は そんなこと露とも知らず
来ないミヨさんを待っていました。
「せんせい ミヨさん入所されました。
娘さんが 手をあげたそうで お孫さんが助けを求めに来られたのです。
元気な体と 喋れない言葉 のギャップに
娘さんは耐えられなかったみたいです。」と
元気でしっかり者のお母さんが見せた 老いの顔が
娘には 耐えられなかったのでしょうか。
きっと 自分をたたくように 母親の頬を叩いたのでしょう。
そして ミヨさんが 自分の娘に叩かれたその痛み
きっと 骨の髄まで響き 消える事はないでしょう。
ここにも又 悲しい現実があったのだと思いました。
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私の母も失語症です
病院に行くといつも悲しそうな
辛そうな顔をして、わたしの頬をパチパチ叩きます。
私も母の顔を見るたび辛そうな顔なので
こちらも苦しくなって、時々、母に『そんな悲しい顔ばかりしてると悲しくなっちゃうよ。お母さんの笑顔が見たいよ』ってもらしてしまいます
そんな言葉を母に向けている私の声に
同部屋で、比較的お元気な患者さんが『お母さんも辛いのよ・・・』って声をかけられたことがありました。
その瞬間、はっとさせられました
介護ママさんのこの記事
私には他人事じゃないです
うまく伝えられませんが
なんだか読んでいて
胸が痛くなりました
この娘さんとお母様が今、お元気であられることを祈るばかりです
でも、お孫さんが二人を救ったのですね…。
新しい未来があると願いたいです。
>わらびもちさん
ありがとうございます。失語症はご本人もご家族もとても辛いものです。私達に出来る事は何かわかりませんが、ミヨさん親子の幸せを祈り続けたいです。
>Piccoloさん
はい、お孫さんが、おばあちゃんだけではなく、自分の母親をも助けたような気がします。