認知症で悪化した嫉妬妄想が沈静化

認知症で悪化した嫉妬妄想が沈静化

今日は 奥さんの嫉妬妄想で悩でいたご主人が見せた
笑顔のお話をしましょう。

 

病院の廊下で 不意に呼び止められ 振り向くと
高橋英樹似のステキな老紳士が
おだやかに微笑んでいました。

顔を覚える事が苦手な私は
「え~と 誰だったっけ」と会釈をしながら考えていると
「○○です。家内がお世話になりまして。」と会釈し
その老紳士は笑顔で話し始めました。

 

奥さんのクミさんは 70歳そこそこの ちょっとおしゃれな初老の奥様

当初はデイケアに適応できるか
スタッフもご主人も心配していましたが
なんの なんの 生来のお世話好きがこうじて
みなさんの よき「あねご」になってくれてます。

 

そんなクミさん 私にも
とてもお世話を焼いてくださいます。

朝 「おはよ!」と手を振って 肩をたたいて来室
「無理せんとかんないよ」
「髪 切ったのか」って 声を掛けてくださるのです。

まるで 妹に声をかけるかのように
いつのまにか私も
ちょっと年の離れたお姉さんのような感じで
「今日の朝 寒かったですね。」と
日々の何気ない事を話しかけながら
たわいもない一言二言の会話で気持ちが癒されていました。

 

でも そんなあねご肌のクミさんですが
ご主人に対しては ちょっと違っていたのです。

姿が見えないと
「浮気していた 女のところ行っていた」と攻めるのです。

そのためご主人は
ご自身の診察も買い物も いつもクミさんを同行
クミさんも ご主人を監視しているような生活でした。

 

だから デイケアは絶対無理だと 誰もが思っていたのです。

それが なんと ずっと継続されてます。休む事無く。

そして 何よりも 日々楽しそうに過ごしてくれている事が
ご主人には とても嬉しかったのです。

 

実は クミさん デイケアから帰ってくると
ご主人に 私のことを「妹みたい」と言ってくれてたのです。

だから デイケア来て 必ず声をかけてくれていたのです。
きっと 私が毎日ドタバタしてるから

心配でたまらなかったのでしょうね。
なにか そそう をするんじゃないかって・・・

そんな優しさに私も遠慮なく甘えさせていただいて
あったかい お姉さんのような ぬくもりを感じていました。

 

お互いのそんな気持ちが
いつのまにか
クミさんのご主人への嫉妬妄想を消したのかもしれません。

 

「いつも誰かを支えていたい」

その気持ちが ご主人から ちょっと離れた事で
活き方も見方も変わるのだと
あらためて クミさんを通して学ばさせていただきました。



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14 Responses to “認知症で悪化した嫉妬妄想が沈静化”

  1. 果成咲慧 より:

    こんばんは。
    ご主人は、イケメンなんでしょうね。
    だから、クミさんは心配だったんですね。
    年をとっても、新婚さんみたいなご夫婦で素敵だと思いました。
    ディケアにも、慣れて楽しそうですね。
    介護ママさんのこともいろいろ心配してくれて、やさしい人だなと思います。
    ご主人も喜んでくれてよかったですね。

  2. 介護ママ より:

    >果成咲慧さん
    ハンサムなご主人はいつも心配なんでしょうね。そう思うと幸せなご夫婦ですよね。

  3. 僕の父は去年2月に亡くなりましたが、亡くなる前の5年間は要介護5の状態でした。この間施設と入院の繰り返しでした。施設のお世話が無かったらと思うと、本当にありがたみを感じます。と同時に金沢で言えば入所待ちの方が1800人~2000人と聞いています。また職員の方々の待遇がまだまだという話も聞いています。実体験からこの分野を良くしたいと思っている一員です。

  4. 介護ママ より:

    >ますちゃんさん
    はじめまして。そうなんです、入所待ちの方は数字では出ない位だと言われています。独居、生活破たん、虐待、重度認知症と優先理由を列挙しても数えきれません。これからも増え続ける重度介護必要者の救われる道を作ってほしいです。またご指摘のあった介護職の低賃金も現実です。コスト落としに限界があるため、人件費が削られます。政府もお金がないようで、いい手立てがないものかと思ってます。

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