認知症介護 ありがとう療法で変わったおじいちゃん
介護で悩んでいる人
介護で苦しんでいる人
ちょっとした関わり方をかえるだけで
相手が変わることがあります。
認知症になった姑を14年看た思いと
介護の現場で働いた12年の経験から得た現実を
「介護」で苦しんでいる人たちに
伝えていきたいと思います。
特に、専門教育を受けずに
介護現場に取び込んだ皆さん!
言葉はもちろん、自分の表情や立ち居振る舞いで
相手の気持ちに入れますよ。
「介護にはツボがあります。」
どこにも書いてない。
誰からも教えてもらえない。
笑顔のない「ブスッ」としたおじいさん。
元軍人さんの頑固さと厳しさが今でも名残りを感じます。
「わしは、こんな所にくる人間ではない」
「今の若いもんは なっとらん」
そんな不満を言いたげに、
職員の話しかけにも鼻で返事をするような方でした。
デイケアのゲーム中でも、
冗談が通じず怒り出す事もしばしば・・・
それでもスタッフは、
コミュニケーションをとりたいと考えました。
そこからでてきたのが
「ありがとう療法」
今さら・・・なんて思うでしょう。
でも介護の現場では、使い方の幅を少し工夫してみるだけで
相手の気持ちに入れるんですよ。
「ありがとう療法」実演
朝 来初したおじいさん
いつものように無愛想にシルバーカーを押してます。
いつものように 「おはようございます」と声をかけ、
お席に案内し、お茶をだし、
お荷物を預かり、バイタルを測ります。
それでは ちょっと一声増やします。
「おはようございます」
お席に案内し、お茶を出します。
この時
「○○さん、お膝大丈夫ですか。
お膝痛いのに頑張って来て頂き ありがとう」
苦虫つぶした顔で座っているおじいさん
ほんとは自分の事をもっと 見てほしいのです。
ほんとはもっと 自分の事をわかってほしいのです。
朝起きて、デイの準備して、
痛い足でバスの段差を上ってくる。
やっと到着しても 誰もこの苦労をわかってくれない。
それじゃ怒りますよ。
痛い体を押して 来てくれたことへの感謝の気持ち と
頑張ったおじいさんの「気持ち」への敬意 を
言葉に表しましょう。
軽く ひざまずき
うつむき加減のおじいさんの目を見るように
ほんの少し 自分は見上げるようにして
来てくれたことへの感謝の気持ちを
「ありがとう」と行ってみて下さい。
帰る時も同じです。
「さよなら」でお見送りをするのではなく
痛い体を押して来てくれたことへの
感謝の気持ちを「ありがとう」で伝えてください。
そしたら、
おじいさんも
「頑張ってよかった」
と思ってくれます。
軍人さんからは 想像できない 照れ笑いで
「ありがとう」と言って下さいますよ。
勤勉と正直は最大の財産です。
スタッフにもそう伝えています。
ありがとう は正直の象徴であり、
この言葉を口にすることで
過去の反省が見えてきて
日々の研鑽へとつながります。
どうぞ 同じ思いの方がおいでたら
また ご意見ありましたら
ご助言を頂きたいと思います。
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