認知症患者さんの切実な一言

認知症が進行したマツさん

相手の言葉も十分理解できず

自分のいる場所も分からなくなって

していることも 話している事も

ちょっと 滅裂です


そんな マツさんを 他の利用者さんは

「なんか マツさん ひどくなって かわいそう」と

同情して下さる方もおいでます


リハビリをしていても 私の言葉の理解が出来ず

分からないという事だけは 分かるのでしょう


何度も 聞き返すのですが

指示通りにはできません。


私自身 「まあ いいかな。出来る事をするだけでも」と

いささか 流れにまかす事を決めていました。


そんな さなか マツさんがポツリと一言

「だんだん 消えていく」と


マツさん ご自分の頭の中から

何かが 無くなっていくのを感じていました。

まるで 波に流されるように

自分の過去も 思い出も 言葉も

止めようもない 定めに 流され 消されている事を知ってたのです。


その辛さと 悲しさを 私達は受けととめる事も

受け入れることも出来ていなかった 至らなさ


改めて 自分の知らない世界の多さを感じた 一言でした。



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6 Responses to “認知症患者さんの切実な一言”

  1. ミイ☆ より:

    だんだんと 単語の意味や言葉が理解出来にくくなってしまう事に 単純に仕方ないなぁ…と思ってしまいますよね。
    消えていく…と言われた時は その事をマツさんが解っているときなんですよね。
    解ることが 辛い事もあると感じました。
    私の叔母は入院中ですがいつも行っても 誰とは解らないし 右も左も解りませんが 2日前は 先に私が部屋に行くと 今日は1人で来たん?と…
    驚きました。
    解るときが有ること…それが本人にとっては いい事なのか… 私にはなんとなく辛い事のように感じました。

  2. 花水季 より:

    自分も過去に一緒に仕事した 社長の名前や同僚の名前忘れてしまってたり
    人間は老いていく
    もの~
    まつさん同様
    認知症の人は
    自分が忘れて行く事を分かってるんですね
    母も不安抱えてるのかな~

  3. haru より:

    記憶が消えていく…毎日が不安でしょうね。自信に満ちあふれていた瞳がいつしか曇ってきて毎日が不安そうで…『大丈夫よ』と言うと一時だけホッとした表情。わたしにはそれくらいしか出来なくて…認知症は本当に恐ろしい病気です。

  4. 介護ママ より:

    >ミイ☆さん
    ありますね、分かってると思わされるその瞬間って。でも、全て忘れていないだけでもいいのかもしれませんよ。

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