認知症患者のための、デイケアの役割
今日は いつもおどおどしていた方のお話をしましょう。
脳梗塞を繰り返すうちに
歩くことも 喋ることも ままならなくなったその方は
車椅子で 言葉数も少なく うつむき加減でした。
笑ってうなずいていても
目を合わさず、オドオドしています。
その反対に、ご主人がやたら元気で
「な~ん なんも出来んから」と
奥さんを威圧する様子が印象的でした。
今まで 「無理だ できない」と言われ続け
着替えやトイレ、入浴と身の回りのことは
全てご主人の手を借りて済ませていました。
それが当たり前になり
ご主人もそれが当然と思っていました。
しかし お話しをするうちに
ご本人の真意が違うことを 感じました。
本当は 出来ることは 自分でやりたかったのです。
自分で歩いて スーパーを見て回りたかったかったのです。
お友達とお話したかったのです。
でも 全部「私はできないから」と
あきらめ 抑えていました。
それからリハビリを開始して 思ったのは
「出来ないのではなく やらないのだと。」
しかし この方の心の壁は、そう簡単には崩せませんでした。
「先生 ダメです」「いいんです」が口癖でした。
でも 休まず 来初して下さり
リハビリも頑張って下さいました。
この中で 毎回少しづつ
出来ること 練習したことを
褒めて 認めて 一緒に喜ぶことで
この方の心の壁が ゆるやかに氷が解けるように
流れていきました。
今では シルバーカーでスーパーに買い物に行き
お友達との会話も楽しんでおいでるようです。
出来ることがあっても
ご家族の色々な心配と ご本人の強い不安で
その行動や能力を引き出せずにいることは
多々あると思います。
こんな時 小さい事でも 認め、褒めること
「私でも 出来るんだ」と気づいて頂くことって
とても大切だと思います。
だから 出来ないことにあきらめないで
出来ることに自信を持って過ごしてほしいのです。
それがちょっと大変でも ちょっと時間がかかてでも
私は 力になりたいと思います。
たとえ、どんな小さなことでも
昨日はできなくて 今日出来たことがあれば
一緒に喜んであげて下さい。
それが 大きな自信と希望につながります。
自分一人で生きていないと
安心すると思います。
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