認知症接し方、キミさんと紅白のお餅

認知症接し方、キミさんと紅白のお餅

今日もご来室ありがとうございます。


私の地元では 42歳に初老のお祝いをします。

この時紅白の重ね餅をご神前に御供えし

そのお下がりを親戚におすそ分けする風習があります。


今日はそのおすそ分けのお餅のお話をしましょう。


初めは 車椅子で来所したキミおばあさん

週3回のリハビリで今では シルバーカーで

ゆっくりですが 一人で歩けるようになって とても ご機嫌なキミおばあさん


ある日のことです。

キミおばあさん リハビリ室に入り 私の顔を見るなり

「ばらな事した ばらな事した」

と連呼しています。


「なんですか、それ」と言葉の意味を尋ねると

「アハハ せんせい これ田舎の言葉や。

私の田舎で使う言葉や。

バカなことしたってことかな~」と 教えてくれました。


「何をしたのですか」と また尋ねると


「きんの(昨日)親戚の子が42の初老の祝いで

紅白のお餅を持って来たんや。

うんまい(おいしい)餅で 先生に持ってくればよかった。

バカなことした ほんとうんまい餅で

先生に食べてほしかった。」と

ニコニコ話してくれます。


それから2日後 

今度は キミおばあさん しょぼんとして 来室されました。

元気のない様子に「どうかされたのですか」 と尋ねると


「42のお祝いのお餅

先生にあげようと 切って鞄に入れようとしたら

お母さんに見つかって 叱られたんや。

『こんな 固くなったお餅 持っていったらダメや!』って

でも ホントうんまいお餅で 先生に食べてほしかったんに」


キミおばあさん 私に持ってくるのに

切り分けて 包んであったお餅

お嫁さんに取り上げられて 相当ショックのようです。

「私 先生の喜ぶ顔 見たかったんに」と ポツリ

「えっ 私の顔?」と ちょっと驚き 尋ねると

「先生の 笑っとる顔 私 大好きなんや。

だから 喜ぶ顔 見たかったんに。」って


嬉しいです、キミさんの温かい言葉


キミさんの 優しさが詰まった お祝のお餅

きっと 最高だったでしょうね。

ありがとう キミさん



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どうしたらいいか分からないなどお悩みのことがあれば、
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8 Responses to “認知症接し方、キミさんと紅白のお餅”

  1. 心温まるお話ですね。
    誰でも人の喜ぶ顔を見るのは嬉しいですよね。
    昨日母を美容室に連れて行きました。
    パーマをかけた母に「似合ってるよ、若々しくなったね」と言ったら母が嬉しそうな顔をしました。
    その顔を見て私も嬉しくなりました。

  2. 介護ママ より:

    >アーサー[少しずつ復帰します]さん
    嬉しいです。コメント頂き、ガンバているご様子が目に浮かびます。目の前にいる方の喜んでいる顔は、自分自身も元気に幸せになれますよね。

  3. 利用者さんから 信頼されてる 感じが目に見える用です 仕事に行っていて 感じることは 利用者さんと 関係するには 信頼をどうもらえるか 前の職場は利用者さんの部屋はきれいに掃除されて ヘルパーは大変だったと思いますが ヘルパーさんの心の中が 言葉の端々に出てるよに思いました でも今の職場は ヘルパーさんの言葉の端々が気になる事はありません タダ私がこの職場に役に立っているのか 心配です 介護と事務のりょうほうで(///∇//)

  4. 介護ママ より:

    >おばちゃんさん
    無理せず、気楽にやってみてください。周囲の目や考えてる事は、どうしようもないかも。自分が、楽しく気持ちよく出来ていればそれで十分ですよ。

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