進行性核上性麻痺の妻と夫の悲しい絆

進行性核上性麻痺の カズコさん

よく転ぶのがこの病気の特徴です。


カズコさんは転倒しても大けがしないようにと

いつも布製のヘルメットをかぶってます。


でも いくらヘルメットをかぶっていても

転倒と怪我は背中あわせです。


カズコさん しょっちゅう 顔にアザを作っています。

実は 転ぶ事が分かっていて 

歩こうとするのも この病気の特徴なんです。

そしてその転び方も バタンと大きな音を立てるほどです。


そんな 心配が絶えない 日々の中で

カズコさん 顔だけではなく 体にも アザが出始めました。


「あら~ 大きく転んだのかな。 危ないな~」と見ていると

私の 気持ちを察して スタッフが耳打ちしてくれました。


「あのアザは転んでできたんじゃないんです。

ご主人が カズコさんを叩くんです。」と


「は~?! なんで叩くの?」と私が聞き返すと

「転ぶから 歩かないようにと言っているのに

カズコさんご主人の言う事きかない、って言って叩くそうですよ」


可愛さ余って 憎さ百倍とはこの事ですね。


でも、 カズコさんが歩くのは

出来るだけ ご主人に迷惑かけないように

自分の事は自分でしようと した思いやりからなのに


それぞれが 相手を思いやってしていた事が

かえって お互い傷付け合うなんて


悲しい夫婦の悲しい絆を見たようで 

私も悲しくなりました。



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2 Responses to “進行性核上性麻痺の妻と夫の悲しい絆”

  1. i-yon より:

    心配からくる指示や注意を、相手が受け入れない時‥
    なんだかバカにされたような苛立ちを感じます
    何が何でも言うことを聞け!
    人の手を借りないと生きていけないくせに!
    そんな傲慢な気持ちに支配されてしまうこともあります
    仕事にも行けないで、介護アリの生活をしていると‥
    何度も自分がイヤになる瞬間があります
    仕事で関わっている人はお給料がもらえるからまだ我慢が出来るんだと思う
    時間がくれば「さようなら‥」ができますしね

  2. 介護ママ より:

    >i-yonさん
    う~ん、家族と仕事の違いってあるかもしれませんね。でもね、我慢しきれるほどみんな強くないんですよ。だから苦しんでいるんです。ただ家族は比較に値しない位なんですよね。

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