階段練習のリハビリと人工関節のおばあちゃん
今日は 94歳で 元気に階段練習をしている
おばあちゃんのお話しをしましょう。
キミおばあちゃんは
両膝人工関節 左股関節人口骨頭で
足が不自由なおばあちゃんです。
でも、実は デイケアに来ない日は お天気がよければ
欠かさず 近所のショッピングセンターに
お散歩に行ってます。
キミおばあちゃんが私のところに初めてきたのは
股関節の治療が終わり 退院してまもなくでした。
始めての日は 車椅子での来室。
でも 入院中からリハビリをしていたので、
手引きと杖で なんとか屋内移動は出来ているのです。
でも、退院したら おばあちゃん
急に閉じこもりになっちゃったんです。
だって おばあちゃんのお家は
道路と玄関までの出入りが 階段になっているのです。
その階段に手すりはあるものの
退院してまだ歩行に自信のないおばあちゃんには
玄関から覗く道路は 地獄谷に見えていました。
それでも もともと社交的な方だから
外に出たくて ウズウズしていました。
しかし、怖さが優先し
結局自分の気持ちをマイナスに押し込め
閉じこもってしまったのです。
初めてお会いした時も
「な~ん もういいんや。元気になったから。
たくさん手術してるから。」と諦めムード。
でも お話ししているうちに
「みんな昼は仕事で いつも一人で留守番や。
うちの近くに長崎屋があるんや。行ってみたい。」と
本音をポロリ。
「でも うちの前階段だから、一人で出れないし。」
「じゅあ~ 階段練習始めましょう!」
ほんとは 色々な手順を踏んでしなくちゃいけない階段練習。
でも そんなこと言ってられません。
だって おばあちゃんを 閉じこもりにはさせたくないから。
「おばあちゃん せっかく 手術に耐えて 元気になったのに
外に出なくてどうするんですか。」
階段といっても
リハビリの練習用は 3段だけなんです。
でも この3段がおばあちゃんにとっては
大きな勇気と決意がいるのですよ。
でも ここで 引くわけにはいきません。
それから 私とおばあちゃんの怖くて楽しい(?)
3段だけの階段練習が始まりました。
初めは 尻込みして 両手を手すりにしがみついて
体が震えていました。
私が左手を持ち、右手は手すりで
1歩づつ両足1段昇降です。
この練習 もう1年以上続けています。
中断も お休みもなく 94歳になった今でも。
今では 一人で近所のお買い物もしています。
おばあちゃん たくさんの手術を頑張ってよかったね。
沢山歩いてたくさん出かけて
たくさん 笑顔を見せて来て下さいね。
だから そのためにも
ずっと 一緒に階段練習 続けましょうね。
だって お家から出るための 初めの1歩なのだから。
1度病気をすると 今まで出来ていたことが
急に怖くなることってありますよね。
こんな時 ちょっとした 声かけで 勇気がでることがあります。
それだけで 世界がひろがったり、希望が出たりします。
私は そんな 寄り添い方を
ずっと していきたいです。
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