難病の介護、生きる希望の のんちゃん
今日は、進行性難病疾患の患者さんが
希望と楽しみを持って
リハビリを頑張っているお話しをしましょう。
カネコおばあちゃんが発病したのは 65歳
おばあちゃんと言うには、若すぎる年齢です。
発病して 大学病院に半年入院
その後 リハビリ目的で
私達のデイケアにこられたのは退院まもなくでした。
カネコおばちゃんの病名は「進行性核上性麻痺」
今でこそ 知っている人も多いのですが
当時は ほとんど知られていませんでした。
この病気は進行性の難病で
カネコおばちゃんの進行は速く
1年と経たないうちに歩けなくなりました。
同時に 言葉も十分に発せず
体も硬く 瞬きもほとんどしなくなり
体の動きひとつづつが ロボットのようでした。
でも、カネコおばちゃん 体はロボットでも
心は その何十倍もあったかい方なんです。
リハビリは機能維持のために行っていますが
一つ一つの動作は
カネコおばちゃんには とっても大変です。
でもおばちゃん 弱音は絶対吐きません。
「お父さんに迷惑かけられないから」と
動かない体を まるでゴムをひっぱるように動かして
頑張ってます。
実は カネコおばちゃんが
リハビリを頑張るには もうひとつ訳があるのです。
リハビリの受付のおねえさんが大好きなんです。
リハビリ室の入り口辺りから「のんちゃ~ん」と
受付のお姉さんを呼びます。
「今日もきたよ~」
抑揚のない 息苦しそうな発音ですが 精一杯 大きな声で。
受付の のんちゃんも
「○○さん 今日も 来てくれてありがとう」と
受付から出て来て、おばちゃんの前にひざまずき
手を握って喜んでくれます。
孫ほど離れた「ノンちゃん」 とっても優しいお姉さんで
カネコおばちゃんは このノンちゃんに会いたくて
通所されてるのです。
カネコおばちゃんにとって ノンちゃんとの出会いは
生きていく希望を与えてくれたのです。
でも カネコおばちゃんの病気は 日に日に進行し
人としての機能が段々失われていってます。
「体はひどいけど ノンちゃんに会いに来た」
この言葉が 今日来るかもしれない病魔を払いのけて
頑張れるのです。
人は 与えられた時間が 長くても短くても関係ありません。
最後まで 目的と楽しみを持ち続けることが
とても大切で幸せだと思います。
でも ホントに 幸せを感じているのは
ノンちゃん 私達スタッフ そしてご主人なんです。
おばちゃんの頑張ってる姿を見て
「生きているって こんなに 人を幸せにするんだ」と
だから 今日も 私は 病魔さんにお願いしています。
「まだ お迎えに来ないで下さい。
おばちゃんとのんちゃんの時間を取らないで下さい」って
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可能な限りお力添えさせていただきます。
はじめまして コメント ありがとうございます
生きるための生き甲斐であり
希望は本当に大事ですね
私自身の祖母も年齢の事もあり
痴呆症が有ったのですが
家族に外に出してもらえず
一気に進行してしまいました
もし、外に出してあげてればと
思う事が今でもあります
家族に合う、人に合う
土に合う、その他の色々なものに
合う喜び何時までも持ちたいです
>Hiroさん
こちらこそありがとうございます。「土に会う喜び」っいぇ素敵ですね。私も色々な出会いに感動できる気持ちを持ち続けていきたいですね。
昨年亡くなったおじいちゃんを思い出しました
入院する前に「最近来ないなー」とワタシを待っていてくれたそうです
その後会いに行ったのは入院しICUに入ってからでした。
顔を見れる 会えるってそれだけで元気になれます。
1分でも長くカナコおばあちゃんとのんちゃんさんが会うことが出来ることを祈っています。
素敵なお話ですね。ウルっとしてしまいました。カネコおばちゃん、がんばれ!