消えない過去と限られた未来
戦争から無事に生還されたキクジおじいさん
100歳の大台を迎えられるまでになりました。
持病の腰痛はだんだん悪化し、日々静かに穏やかに送ることが
残された余生の使命と思われてます。
本当は違うのです。
キクジさんには、触れられたくない過去があったのです。
キクジさん、若い頃、戦地に行ってました。
「わしは 戦地で銃を持っとった。
あのころは、何が正しくて、何が間違っているかなんて
わからんかった。
ただ、言われるまま。
自分が生き残る事だけしか考えてなかった。
恐ろしいことをしてしもた。」
キクジさんは、許されることのない自分の過去を静かに受け入れ
残された余生を過ごすのでしょう。
その余生を委ねられている私達介護現場の人間は
その人の 今も過去も受け入れ
限られた未来を大切にしていかなければならないのです。
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