100歳の介護、明治の女性は強い!
今日は 夢にまで見ていた100歳のお誕生日でしたが
現実は 寂しく迎えたおばあちゃんのお話をしましょう。
ツネおばあちゃんは、
ずっと100歳まで元気で生きる事を目標に
頑張ってきました。
でも ちょっと 気が強く 頑固なので
息子さんご夫婦をいろいろと困らせていたのです。
特にお嫁さんには 昔から厳しく当っていました。
なんせ 明治の女 ですから
そんな ツネおばあちゃんも 100歳まであと2~3年ともなると
さすがに 足腰や頭にも弱りがきたのです。
排尿の失敗や繰り返す物忘れ
これに輪をかけるように 口やかましく 頑固になり
ご家族の疲れはピークになりました。
100歳まで あと1年あまりになった頃
ツネさんをお世話していたお嫁さんが 病気になったのです。
「癌」です。
あんなに 強がっていたツネおばあちゃんですが
さうがに ショボンと力を落として 元気がありません。
おばあちゃん 急な事で 施設にも入れず
取り急ぎ 有料老人ホームに入居することになりました。
分かりやすく言うと 高齢者の下宿みたいな感じです。
デイケアでもみんなでお祝いをした誕生日
「ツネさん 100歳までお元気で過ごせてよかったですね。」
と私が言うと 帰ってきた言葉は
「な~んも いい事ないわ。
ずっと100歳になるといい事あると思って頑張ってきたけど
なってみると ひとつもいい事ない。
みんなおらんくなって 私一人だけになってしもた。」と
昔話の浦島太郎を思わせる ツネおばあちゃんの言葉
「100歳」は特別な響きを放ち 偉大に思っていましたが
待っていたのは 老いの悲しさと 孤独な現実だったのです。
その後お嫁さんは手術を無事終え 退院してきましたが
おばあちゃんを引き取ることはありませんでした。
おばちゃんも 覚悟はしていたようですが
寂しさは 隠し切れません。
そして それを払拭するように
さらに 怒りっぽく 強情になったのです。
自分自身への怒りからきているのでしょうか・・・
でもね ツネおばあちゃん
みんな みんな 「100歳おめでとう」って心から祝ってるんですよ。
その気持ちは受け止めてくださいね。
弱音をはかない 「明治の女性」は
老いても その強さをとうとう 覆すことはありませんでした。
なんだか ちょっと 切ないです。
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「みんなおらんくなって、私一人だけになってしもた」
この言葉はツネばあちゃんの本心でしょうね。
人間はずっと一人でいると必ずどこかで「寂しい」と思う時があると思います。
ですが寂しさをあまり見せない、強いお年寄りの方も僕のホームにはいます・・・
どうすればあんな強い人間になれるのだろう・・・?
とふと思いました。
>もんじゃ小町さん
いつもありがとうございます。強さと寂しさや孤独は隣り合わせのような気がします。私自身は、いつも誰かが傍にいてほしいですね。たとえ弱いと言われてもね。