ホッ介護施設でのあたかい恋心

いつもお読み頂きありがとうございます。

今日は、オシャレなおばあちゃんの
あたたかい　恋心のお話をしましょう。

上品ですてきなフジさん

８０歳を過ぎても　生来の気品と落ち着きは
体全体から　にじみでています。

でも、フジさん　骨折して大きな手術をしてからは
車椅子生活になったのです。

そのためでしょうか　なんとなく元気がなく、
笑顔も消え　無表情になりました。

それでも　身づくろいだけは
綺麗にされてリハビリにおいでますが
元気なころの　オシャレなフジさんではありません。

ところで　私のいるリハビリセンターは、２０代のスタッフばかり
男性はイケメン揃い　女性もかわいい　みなさん粒ぞろいです。

その中で私のような　おばさんは
いささか　場違いとも思いますが
それが、意外と居心地がいいのはなぜでしょう？？？

もちろん！　フジさんの担当は　若いイケメン　スタッフです。

こんな　和やかなリハビリスタッフに囲まれ
少しづつ　フジさんに　笑顔が戻り　明るさも出てきた　そんなある日
いつもよりも　格段　元気なご様子で来室されました。

よく見ると　フジさん　口紅をされてます。

色白のお肌に　うっすら紅色の口元
一度は　諦めた自分の人生に明かりを見いだしたようにも思えます。

そして　心なしか　若い彼と楽しそうに話すフジさん
口紅の赤さも伴い　ほほもうっすら赤く見えるのは
雪明かりのせいでしょうか。

年老いて　動けなくなった自分自身を
奮い立たすように　頑張っているフジさん

リハスタッフとの　ほのぼのとした光景は
窓の雪もほんわかと　溶かしてしまいそうな
温かさを感じる、温かい　おだやかな日でした。