難聴と認知症のおばあさんのその後
前回のブログでお話した「貝になったシズさん」
少しだけ その貝の口がひらいたのです。
そして 中から見えたのは
古い古い 輝きを放った真珠です。
古い真珠を そっと両手ですくい上げると
それは きれいなシャボン玉になり やがて消えていったのです。
まるで シズさんの心の叫びのように・・・
歩けなくなったシズさん
ポロポロ流れる涙が流れつきると
静かに ゆっくり机につかまり 立ち上がりました。
そして シルバーカーに寄り添うように
そっと そっと 足を出して ゆっくり歩き始めました。
ふらふらの足取りを うしろから つたない介助で私が支えて
リハビリ室から デイケア室まで 歩いて帰ったのです。
デイケア室に着くと 少し照れながら 罰が悪そうに席に向かうシズさんを
みんなが 拍手で迎えてくれました。
そして そんな シズさんの笑顔を見たのは これが最後でした。
シズさんは そのまま 有料老人ホームに入ったのです。
ケアマネにも デイケアスタッフにも 相談なく
ご家族が 決めて 連れて行ったのです。
シズさん 全部分かっていたのですね。
ご家族が何をしているか
私達が何も知らされていないことも
全てを知っていて 知らないふりをしていたシズさん
耳もほとんど聞こえず
言葉も上手に喋れないシズさん
そんなシズさんが見せた ささやかな抵抗
歩けない という形で訴えた 無意識の自分の思い
家族には 最後まで届かず
私達の元を 去って行かれました。
貝になったシズさん
ほんの少し見せた 真珠の輝きは
広い広い 海の中で そっと 消えて溶けてしまったのです。
まるで 全てを 受け入れたかのように
涙と共に 消えていきました。
介護でお悩みの方へ
介護ママの伝えたい介護のツボは、介護でお悩みの方のお力になりたいと考えています。
どうしたらいいか分からないなどお悩みのことがあれば、
こちらの連絡先にお気軽にご相談ください。
可能な限りお力添えさせていただきます。
有料老人ホームでも笑顔になれたらいいですね
貝になったシズさん
真珠になったシズさん…
両方とも
つよい女(ひと)
と思うくらい素敵なシズさん…
少しでも、
そういうシズさんをわかって欲しい(^-^)
わかってるよね…子供さんたち…
本当わかってて欲しい…
どんだけ
苦労を苦労だと笑いとばしながら、子供の為に生きてきたかを
わかって欲しい…
昔の方も今の方も
同じですよね(;_;)
わかっててくれますよう~
>花水季さん
そうですね。それを何よりも望みます。いつもありがとうございます。
>まあちゃんさん
「分かっ\てくれますように」私も、そう信じたいです。子供は親の鏡ですから。