認知症の妻を残して旅立ったご主人
いつもお読み頂きありがとうございます。
今日は 毎日デイサービスに通所されているヨシコさんの
悲しいご夫婦のお話をしましょう。
ヨシコさんは80半ばの とても上品な方です。
元々東京育ちのお嬢様らしく
戦争でご家族ともに疎開され そのまま永住されました。
そんなヨシコさんのご主人も おおきな酒屋さんの御子息で
ご主人が おいでる時は とても裕福な生活をされていたそうです。
年老いた今でも ヨシコさんの体から
教養とお嬢様育ちが漂い
口元からこぼれるような きれいな標準語は
周囲を 違う世界に連れて行ってくれる
そんな 優雅さを醸し出しています。
でもヨシコさん 重度の認知症です。
すでに亡くなったご主人の事を
「主人が待ってるから こんなとこに居れないわ」と
帰ろうとされたり
「このお菓子 留守番してる母にもっていかなくちゃ」と
居ないお母様を恋しがります。
おシモの始末も十分にできず
汚れた衣服のまま デイの車に乗っていたりと
一人暮らしのヨシコさんからは 目が離せません。
今ヨシコさんのお世話をしているのは 90歳のお姉さん
共に いくらお元気とはいえ 綱渡りをしている毎日です。
遠方にいる息子さんとは どんな事情か絶縁状態
実は ヨシコさんのご主人は数年前に癌で亡くなりました。
ご主人が自ら癌とわかった時
すでに 認知症を発症していたヨシコさんには
ご自分の病気を告げず 一人で
お店をたたみ 身辺整理をされたのです。
そして 時の流れでヨシコさんの認知症は進行
ご主人は 昔の面影をたどるように
認知症のうずのなかに消えていくヨシコさんを
手探りで 自分一人で 解決しようとしていたそうです。
そんなご主人の心の声を唯一聞いていたのが
お迎えに住んでヨシコさんの ただ一人のお友達のシマコさん
先日 そのシマコさんが 私を訪ねてこられてました。
「せんせい ヨシコさんのご主人は 最後まで
奥さんの事を 心配しながら逝かれました。
一人残していくヨシコさんを とても不憫がって・・」
涙しながら私に話すシマコさん
この涙に包まれている ご主人の思いと
ヨシコさんのあどけなさ
雪解け水が流れるように
認知症が進んでいくヨシコさんを 自分では受け止める事が出来ず
どうしていいか分からず
シマコさん きっと とっても辛かったのでしょう。
みんなで いい方法を考がえましょうね。
きっと 道はあるからね。
そう シマコさんの涙に約束した昼下がりでした。
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長門さんも嫁さんを追うみたいに
逝ってしまいまいしたね
介護の疲れでもでたんでしょう
>ヘルプマン45さん
いつもありがとうございます。私も今日長門さんの訃報を聞き、だぶりました。