うつ病が治った!?

奥田舎で農家を営んでいたマサコさんご夫婦


娘さんは都会に 息子さんは町に

それぞれ所帯を持って 出て行かれ

ご夫婦二人 のどかに暮らしていました。


山と海と 大きな畑だけが果てしなく広がる 静かな村の生活

しかし この生活を脅かすように 

マサコさんのご主人は 

そっとそっと認知症の世界に入っていかれたのです。


戸惑うマサコさん 

娘さんは お母さんに苦労をかけたくないと

自分がおじいさんを引き取った事で

夫婦バラバラの生活が始まったのです。


息子さんも 一人暮らしのマサコさんを不憫に思い

町で一緒に暮らそうと

再三 説得するのですが・・・


村から出たことのないマサコさんには

それは 外国以上の遠い国のようでした。


そんなマサコさんの 唯一の楽しみは

ちょこちょこ 訪ねてくれるお嫁さんとの つたない会話です。


物静かなお嫁さんは 一人暮らしで 孤独なマサコさんの

誰よりもの理解者だったのです。


そんな 穏やかな生活が しばらく流れたある日

孫が 一人でマサコさんの元を訪ねてきました。

「お母ちゃんは?」とマサコさんが 不思議そうに聞くと

孫は 固い表情で 「おばあちゃん ちょっと来てほしいの」と

マサコさんの手を引き 車にのせ、

町の病院に連れて行きました。


孫に連れられてきた病室の前には

この間まで元気だった お嫁さんの名前が張られ


病室に入った瞬間 マサコさんは 泣き崩れました。

酸素マスクと たくさんのチューブにつながれ

静かに目を閉じている お嫁さん

「おかあさん」「おかあさん」と何度呼んでも

聞こえてくるのは 孫の嗚咽だけ


孫は息をこらえるように 話し始めました。

「お母さん 夜中 急に倒れて救急車で運ばれたの。

クモ膜下出血だって。 意識が戻らないの。

先生は 会わせたい人を呼びなさいって言われて

私 すぐにおばあちゃんを呼びに行ったの。」

それ以上は 二人とも会話になりませんでした。

まもなく お嫁さんは 息をひきとり

マサコさんは 一人ぼっちになったのです。


そして お嫁さんの49日を終えると

マサコさんは あんなに拒んでいた町に来ました。

ご主人の思い出とお嫁さんの思い出がたくさん詰まった

田舎の家を 置いて 町に来たのです。


そんなマサコさんが ケアマネさんと一緒に

私の元を訪ねてきたのは 引っ越してきて間もなくでした。


マサコさんを デイケアの 輪のなかに案内し 休んで頂き

ケアマネさんは 私に 話し始めました。

「せんせい マサコさん うつ病になったんです。

色々な事がありすぎて ご家族もどうしていいかわからなくて。

私の所に来られました。

私もどうしていいか 分からなくて

せんせい の所に来たんです。

マサコさんを 元気にしてあげて下さい。」


「う~ん!? 私は医者じゃないんだけど。

まあいいか。なにができるかわからないけど

全力でかかわりましょう」


そして デイのスタッフとの協力で

マサコさんと私とうつ病の闘いが始まりました。


と ここまで書くと 感動的なドラマが始まったとお思いでしょう。

しかし この結末 意外な方向で

マサコさんのうつ病は改善されたのです。


長くなりましたので この続きは 次回に致します

 



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4 Responses to “うつ病が治った!?”

  1. 花水季 より:

    続きを楽しみにしています

  2. Piccolo より:

    どこのデイにも居たらイイなぁ~♪
    続きが気になります(@゚▽゚@)

  3. 介護ママ より:

    >花水季さん
    ありがとうございます。

  4. 介護ママ より:

    >Piccoloさん
    はい、では間もなく。

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