妻の介護
スーパーで ふいに呼び止められ足を止めると
見覚えのある 上品なおじいさんが
恥ずかしそうに 立っていました。
確かに 見覚えはありましたが
はっきりと どなたかは思い出せません。
「その節は お世話になりまして」と頭を下げられピンときました。
進行性核上性麻痺のキンコさんのご主人です。
あまりにも 痩せて小さくなった風貌に
当時の介護のエネルギーは感じませんでした。
キンコさん 病気が進行し 今は療養型病院においでるとのこと
ご主人は ご自分の体を犠牲にしてまでも
介護し続けましたが 腰痛と心臓病を患い
自宅での介護を断念
とうとう 病院にキンコさんを ゆだねたのです。
当時60代だったキンコさん
病気の進行は容赦なく襲いかかり
まるで 私と綱引きしているように
病魔は キンコさんを私の手から奪い取り
「生活」と言う当たり前の 夢すらも
この静かなご夫婦から奪い取ったのです。
今 目の前にいるご主人
当時のすさまじい病魔との葛藤に解放されたように
穏やかな笑みを浮かべ
泣き虫だった目から 涙は消えていました。
でも 1まわりも 2まわりも小さくなった背中は
諦めにも近い自分自身の未来に
掴みようのない不安と絶望を背負いこみ
悲しさと寂しさを 感じてやみませんでした。
その時思ったのです。
認知症よりも 老いよりも 怖いのは
もしかしたら 初老に差し掛かった時の
治療の方法のない病気かもしれないと
そして キンコさんの手を強く握り 走り続けた数年間
私には 貴重で濃厚な 時間だったかもしれないと 思いました。
介護でお悩みの方へ
介護ママの伝えたい介護のツボは、介護でお悩みの方のお力になりたいと考えています。
どうしたらいいか分からないなどお悩みのことがあれば、
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可能な限りお力添えさせていただきます。
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思いが続くのは、とっても怖い事ですね・・
今、仲良しのおばさんがリウマチになり・・進行して激しい痛みと闘っています。
今は、お空に行ってしまった私の大好きな祖母もリウマチでした。
祖母も、凄い痛みと闘っていました。
それでも私の為にバービー人形のお洋服を作ってくれたのです。
今、生きていたら もっと優しく出来たのにと思います。
どうか、今 病気と闘ってらっしゃる方の痛みや苦痛が無くなりますようにとサンタさんに願います。
>☆こいちゃん☆さん
そうですね、もうクリスマスだから、サンタさんにたくさんお願いしたいです。