お母さんでい続けたかった

ノリコさんは　私にこぼされます。

｢娘がね　私の事を邪魔者あつかいしてね。

ご飯の用意ぐらい　私にだって出来るのに

台所に入っただけで　出ていけって言うの」と

娘さんは　言われます。

｢お母さん　野菜の洗い方もわからなくて

もたもたしてて危なっかしいんです。

それなのに　台所に入って来て　なんでもしたがるんです」

担当者会議での母と娘のやり取りです。

｢娘さん、お母さんは　お台所をしたいんじゃないんですよ。

母親をしたいんだと思いますよ。

昔のように、娘の前で母親に

お母さんになっていたいんだと思いますよ。」

「でもね、手伝ってほしくても

こちらの言う事聞いてくれなくて」と娘さん

「そうでしょう。

私だって、自分の娘に命令されたらイライラしますよ。

お母さんは　娘さんに頼られたい、

ちょっと　いい格好をしたいだけなんです。

そうそう　昔使っていたエプロンとか出して

形からお母さんらしくしてさし上げて下さい。」

うまく言えなかったけど

ノリコさんの　台所に立ちたい気持ち

なんとなくわかる気がして　なんとか娘さんに伝えたくて

『お母さんになりたい』って表現したけど

伝わったでしょうか。

よくある母と子の会話

当たり前の事を見失ったときに出てくるような気がしました。