脱走する利用者さんの気持ち

デイのフロアーを抜け出して 脱走する利用者さんは よく?あります。


今日は 対照的な対応をしている

二つの施設のお話をしましょう。


タツオさんは 暇な時間を上手に使う事が出来ません。

だから ちょっと時間が出ると

「つまらん、家返る」と言って

荷物をまとめて 帽子をかぶって 歩きだします。


これが始まると もうお手上げです。

止めると なおさら 興奮して 怒りだします。


だから スタッフは タツオさんに 好きに歩いてもらいます。

納得行くように 家に向かって歩いてもらいます。


そのうしろから 事故の無いように

気づかれないように 着いていきます。


そろそろ タツオさんのペースが落ちてきた頃

サ~と1台の軽がタツオさんの傍に停まりました。


この時 後ろにいたスタッフも走り寄ってきます。

車から降りたスタッフは とぼけた顔でこう言います。

「あら~タツオさん お久しぶり

どこ行かれるの、 ちょうど良かった

雨降りそうだし 乗って行って」と


後ろから来たスタッフも

「ちょうど良かった 私も一緒に乗せて」と


タツオさん少々疲れてるから

何が何だか分からなくなり

「なんかわからんけどわしゃ 疲れたわ」と

さっさと 車に乗り込み 無事にデイに到着


留守番をしていた別のスタッフに

「なんか わしゃ 誘拐されたみたいやった」

と こぼしながらも 無事を喜んでます。


徘徊もエスケープも

理由があるから スタッフはタツオさんを信じてます。

私は この話を聞いて

否定せずに タツオさんの行動を受け入れたスタッフに 

ただただ感心しました。



別の施設です。

脱走するから 出入口全てに鍵をかけ 

さらに厚いカーテンを外からかけてます

窓はブラインドを下ろし 中から外が見えません。


外の世界を断ち切り

まるで 閉鎖された空間で 利用者さんは過ごしています。


でも 人は 鍵がかかっていると

何としてでも開けようとします。

ブラインドで塞がってると

無理にこじ開けようとします。


全てが悪循環


同じ 脱走という問題点を

あまりにもかけ離れた 対応で接している2施設に


ただただ 介護の質を考えさせられた出来事でした。



介護でお悩みの方へ

介護ママの伝えたい介護のツボは、
介護でお悩みの方のお力になりたいと考えています。

どうしたらいいか分からないなどお悩みのことがあれば、
こちらの連絡先にお気軽にご相談ください。

可能な限りお力添えさせていただきます。


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8 Responses to “脱走する利用者さんの気持ち”

  1. すてきな態様です やはり 利用者さんにあった 態様がいりますね 人間の尊厳を と 勉強したけど まさにそのとうりです 私も一人一人の利用者さんに会った 介護を目指します

  2. 介護ママ より:

    >なつさん
    こんにちわ、コメントありがとうございます。
    上司次第とは納得します。良いケアをしてる施設が少しでも多く増える事を願いますね。

  3. 介護ママ より:

    >おばちゃんさん
    いつもありがとうございます。人としての思いを大切にする心を私ももち続けたいですね。

  4. 介護ママ より:

    >特養ナースku-koさん
    ありがとうございます。色々なところまでその関わり方が及ぶのですね。

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