脳腫瘍が見つかった母と娘

１カ月程まえから　食欲が無くなり

言葉数も徐々に減ってきた　イトさん

のん気な娘さんは「疲れてるだけなんです」と

私達の心配には　取り合ってくれません。

見かねて　今度はケアマネさんに相談

ケアマネさんも

「ご家庭では食事をちゃんと　取ってますから」と

これまた　取り合ってくれません。

イトさん　週に４回デイケアに通所されてるのですから

私達はその異変に敏感になるのは　当然です。

やがて　体重も２カ月で5㎏減少

娘さん　やんわりと　思いお尻を上げて診察仁行ってくれました。

診察後　涙を浮かべて　娘さんが私の元に　訪ねて来られました。

「食事をとらないのも

言葉をしゃべらないのも

頭の中に　悪性の腫瘍があるからだそうです。

ピンポン玉ぐらいの大きさで

本来　麻痺がでるか　寝たきりになるはずなのに

ちゃんと　座ってる事が　凄いって言われました。

リハビリのお陰です。

デイのみなさんのお陰です」と

涙を浮かべて　言われる感謝の言葉

中々私達の言葉を受けとめてくれず

時には　小やかましい位にも思われたはずなのに

日に日に衰えていく母の姿を目の当たりにし

娘さんの気持ちもかわったのでしょうか。

その反対に　私達は　ずっと

何もできないもどかしさで　無力感さえ持っていたのです。

すでに　手遅れとの結果がでた　今

残りの時間　この親子が悔いのないように　過ごして頂くために

私達が出来る　全ての　力と知恵を出していこうと

スタッフ　みんなで　誓いました。

そして　これも又　ターミナルケアなのだとと

スタッフに話しました。