姉に会いたい一心で全介助からリハビリ中

お盆というのは 遠のいている身内が

急に 恋しく切なくなる  時期です。


数年前に 骨すべり症の 手術した カヨコさん

それを 機に 体力が低下 肺炎などの合併症を繰り返し

車椅子での ほぼ全介助生活を余儀なくされました。


オムツもベットの上でするのですが

腰を自力で上げる 力もなく 

足腰の力はほとんどありません。

カヨコさん そんな在宅生活に限界を感じ

1年前 施設に入所されました。


入所してまもなく 私がリハビリをしている事を知ると

「自分で 立てるようになりたいのです」と

涙ながらに訴えられたのです。


絶望に近い 未来が錯綜しながらも

一抹の光に 希望と期待をゆだねる姿に

私自身 返事に困りつつも

「一緒にがんばりましょうね」と

あてのない 答えをしてしまいました。


それから 毎日 お部屋に通い

15分足らずですが リハビリを始め


あれから約1年弱


今は廊下の手すりにつかまり、おしりを支えながらも

1メートル歩けます。

といっても 支える方が 力がいるのですが・・・


しかし この画期的歩行(?)に 

スタッフも驚嘆に近い悲鳴を上げ 拍手喝采です。


そして 椅子に戻ったカヨコさん

「歩けるようになるでしょうか?」と

今でもやっとなのに 気の遠くなる質問をされます。

「えっ?」と言葉に詰まった私に カヨコさんは

「埼玉にいる姉に会いに行きたいんです。

もう30年会ってなくて 姉も90歳

お互い年だから 行き来出来なくて」


なぜ30年も疎遠になっていたのか

事情は分かりませんが


お盆で親戚の方が

それぞれの入所者さんのお部屋を尋ねられるのを見ていて

離れて暮らす

高齢のお姉さんが 恋しくなったのでしょうか。


立つ事だけを望んでいたカヨコさん

お盆の人恋しさに切なくなって

お姉さんの所まで行きたくなったのでしょうね。


かなわぬ望みと 知りつつも

今日も負けずに リハビリに頑張るカヨコさんを

私も 精一杯応援している お盆明けの午後でした。




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6 Responses to “姉に会いたい一心で全介助からリハビリ中”

  1. 花水季 より:

    交通が便利になったとはいえ
    高齢者にとっては
    長い旅は 叶わぬことかもね
    テレビ電話とか
    お互い 若い人の力を借りて出来たらいいのにね

  2. アーサー より:

    かなわぬ望みでも…
    その思いが、生きる力になりますよね。
    カヨコさんを、私も陰ながら応援します。

  3. 介護ママ より:

    >花水季さん
    ホント仁!誰かの力を借りて夢をかなえられたらいいです。

  4. 介護ママ より:

    >アーサーさん
    ありがとうございます。いきる力になっていたのですね。

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