歩けなくなる?!認知症の進行と復帰
今日は、突然歩けなくあった 認知症のおばあちゃんが
頑張って 歩けるようになった お話をしましょう。
トモ子おばあちゃんは もうすぐ90歳
お話は大好きなんですが ちょっと変なんです。
そこにいない人を指さして
「あの人が言っとった」とか
誰もいないのに、一人で会話しています。
初めて見る人は きっとビックリするでしょうね。
私も初めは「困ったな~」と思ってました。でも、今は平気です。
そんなトモ子おばあちゃん 当初は 車椅子で来所してました。
でも リハビリ頑張って
なんとかシルバーカーで歩けるようになったのです。
その時のおばあちゃんの喜びよう
「嬉しいわ~。
あの人もあんた感謝せんなんよ、って言ってくれとるわ」と
見えない人を指さして
あたかも二人で 感謝してくれてるようです。
でも ある日突然歩けなくなったのです。
いえ、ある日ではありません。
デイケアをしばらくお休みして 久しぶりに見たときは 歩けなくなってました。
歩くどころか 立つことも出来なくなってました。
「せんせ~い。この足変なんです。言う事聞かないんです。
前に出ようといわんわ。あの人も 変やね、って言っとるわ」
相変わらず 見えない人と話してます。
実は トモ子おばあちゃん 風邪でずっと部屋にいたそうです。
「動くとお母さん(お嫁さん)怒るから ずっと ジットしとったわ」と
ご家族は「足がしびれてるんです」と言います。
「えっ。まさか」と思い
念のため 受診してもらいました。
返ってきた結果は 「異常なし 廃用」
とりあえず 安心です?!
そのかわり、また
リハビリやり直し!
私も おばあちゃんも 頑張りました。
少し大変だったけど
トモ子おばあちゃん なんとか歩けるようになりました。
シルバーカー使って、
リハビリ室やトイレの往復なら一人で歩けるようになりました。
おばあちゃん とっても嬉しそうです。
前の歩けるようになった時より 嬉しそうです。
あんまり うれしくて
「あの時の 歩けんかった時のことを 忘れんとおかんなんね。
あの時はひどかった。おかげさん おかげさん」
と手を合わせて 喜んでくれました。
トモ子おばあちゃん 認知症が重度なんです。
自宅でも 家の中が 泥棒が入ったように
タンスが荒らされます。
だから お嫁さん 毎日 イライラ!
介護放棄寸前。
おばあちゃんが 風邪をひいたのをきっかけに
部屋から出ないように 言っていたそうです。
おばあちゃん それを守って ずーと じーと していました。
ご家族の気持ち分かりますが
ちょっと 行き過ぎじゃないでしょうか。
生きるって 今できることを精一杯することだと思うのです。
たとえ 認知症になっても 妄想があっても
その人が今できる事をさせてあげるのは
せめてもの 生きてる証なんですよ。
トモコおばあちゃん 徘徊や暴言もないんです。
ただちょっと お節介すぎて タンス荒らし しちゃうですよ。
でも、これが毎日じゃ やっぱり大変ですけどね。
でも、でも、歩けなくくらい 動けなくするのは やっぱり おかしいです!
介護でお悩みの方へ
介護ママの伝えたい介護のツボは、介護でお悩みの方のお力になりたいと考えています。
どうしたらいいか分からないなどお悩みのことがあれば、
こちらの連絡先にお気軽にご相談ください。
可能な限りお力添えさせていただきます。
>笙子ママさん
歩けるようになると、リスクも多くなるのですよね。でも、そこが、介護力の腕のみせどころではないでしょうか。目先のリスクにとらわれて、拘束させる現状を打破していきたいですね。
>☆こいちゃん☆さん
そうなんです。高齢者の方はそのままの気持ちを表現されるのです。だから、私達はウソ偽りが出来ないんです。でも、一度信頼関係が出来るとホントに力強いです。なによりも、自分自身の支えになります。
>にこりんさん
生きている限り、まっすぐに見つめていることが出来るそんな時間を提供して差し上げたいですね。普通に生きること、当たり前に生きることが段々難しくなる認知症高齢者、介護する側がご本人の事を理解し、近づく事で少しづつ改善出来ると思うのですよ。理想ではなく、目標なんですよね。
>メイ☆さん
きっと、どこにも行かず、メイさんと一緒に座って過ごしたいのかもしれませんよ。この方が、何を言いたいか、何を望んでるかを見つめなおすと、見えないものが見えてくることがあるかもしれません。いつもありがとうございます。