言葉を離せないフミさんとのコミュニケーション

いつもお読み頂きありがとうございます。

フミさんと　毎日過ごしていると　色々な発見があります。

初めは　話しかけても　全く反応がなく　ソッポを向いてたフミさん

今では　名前を呼ぶと　すぐに　こちらを向いてくれます。

気持ちも言葉も通じないと　ずっと思われていたフミさん

今は　しっかり　相手の目をみて　うなずく事も出来ます。

そうとわかれば　介護スタッフも

俄然　モチベーションが上がります。

努めて　フミさんに言葉かけをしてくれます。

ご主人も　ニコニコ顔で　話しかけられてます。

みんな　みんな　フミさんの笑顔が見たくて

言葉をいっぱい　かけて　まるで言葉で「モミモミ」しているようです。

そんな嬉しい日が続いたある日

「フミさん　フミさんが元気になって、ご主人　喜んでおいでますね。

ご主人に　ありがとうを言ってあげれるように　練習しましょうね」

と私が　言い　『ありがとう』と書かれたホワイトボードを出すと

突然　フミさんの目から　泉のように涙があふれてきました。

そして　「あ・・・・・と」とフミさんの口から言葉が出たのです。

言い終わると　気持ちを抑えきれなくなったのでしょう。

吹き出すように　鼻と口から　涙の続きが　吹き出してきました。

嗚咽ともいうべき　むせ込みと　唸り声

フミさん　ホントは　十分　ご主人の気持ちを分かっていたのです。

でも　自分の気持ちを伝えれず　ずっと苦しんでいたのですね。

ずっと　ずっと　　

言葉が通じない　気持ちが伝わらないと思われていたけど

ホントは　痛いほど人の気持ちがわかり、身にしみていたのです。

だから　フミさん

今度は　自分の思いを何とか　伝えましょうね。

話せる言葉を一緒に捜し出し　ご主人の希望へとつなげていきましょうね。