レビー小体病の介護現場にて、おじいさんの言葉
いつも居室のベットで ブツブツいってるおじいさんがいます。
このおじいさん 入所時はまだふらふらながら
フロアーまで歩く事が出来ました。
とは言っても 職員の介助がないと
すぐに 転倒する危なかしさ
それでも 歩きたい ささやかな望み
実は このおじいさん 入所前は病院に入院されてました。
その 入院前はご自宅で デイケアに通いながら
奥様が お世話をしていたのです。
この時のリハビリ担当が 私でした。
おじいさん レビー小体病という とても転びやすい病気です。
この転び方が 全身の力が抜けるように転ぶから
とても 危なく、怪我と背中合わせです。
だから 自宅にいる時もデイケアにいる時も
不意に歩かないように 絶対介助をお願いしていました。
しかし 時の経過と共に 90歳を過ぎ
お食事も 十分に取れなくなり 体力も低下
とうとう 歩きたいとの気持ちすら 無くなりました。
施設に入所し 居室のベットで休まれてることが多くなり
今は 寝返りも 一人ではできなくなりました。
おじいさん いつも カッと目を見開き
真っ白な 天井を見上げながら ブツブツ言ってます。
何を言ってるのか
耳を澄まして聴いてみても
理解不明瞭な内容です。
何かが 見えるのでしょうか。
何かを考えてるのでしょうか。
おじいさんだけの世界です。
それでも 時々居室の前を通る時 私は耳を澄まします。
すると 先日 ハッキリと聞こえた言葉がありました。
いえ 私が通り過ぎる その気配を感じて出た言葉でしょう。
「母ちゃん 一人にしないでくれ。
母ちゃん 一人にしないでくれ」
人の気配を 母親と思ったのでしょうか。
それとも 奥さんと思ったのでしょうか。
それは ご本人にしかわかりません。
ただ おじいさんは 何かに怯えてます。
せまりくる 何かに。
いったい おじいさんの気持ちを占めている黒い雲は 何なんだろう
その日は ずっと この事ばかりを 考え続けていた私です。
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切ないお話ですね・・
1人にされてしまう恐怖心・・
今まで感じた事は有りませんが、お年をめされて1人になる恐怖と戦うのは胸が傷みます・・
先日、動物セラピーの特集を観ました!
1人になる恐怖が動物のアイコンタクトで無くなるそうです!
介護ママさんの所では、動物セラピーされていますか?!
1人になる不安を抱えて、体が思うように動かない私達の大先輩に生きる希望を持って前向きに過ごして頂けたら良いですね。
>☆こいちゃん☆さん
時々ボランティアさんが犬を連れて来て下さいます。ちゃんと躾けられているところに感心させられる事が多々ありますし、認知症の方々も嬉しそうです。